一人暮らしも魅力は最初だけ

自分が一人暮らしする女性のトコロへ嫁いだのは、これが最初であった。奇妙な表現だが、説明するゆえに我慢を。前に養ってくれた者は、男性。

そして飽きられたんだろうか、売りに出され、現状―嫁いだとゆう次第。そうだ、あたしは喋れぬ。体も動かせぬ。有るのはボディーと心のみ。

だから普段は棚に置かれたり、時々ママゴトへ遊びに付き合ったり、放置される事が、、。でも、今回は違う。現マスターは私を愛娘、恋人だと言い、日々愛を注ぐ。

ドールを愛する、変わり者。聴いた事無くもないが、こうも弄られる日々が来訪すっとは…。一人暮らし故に、抱く相手もこの身他に無く…。構ってくれる。

それが幸せ、役割を全うのドール。そう考えてきた。良いんだこれで。もし、一人暮らしを辞め、飽きれば…。恐ろしき発想、そう互いに恐き事は飽き。大敵だ。

一人暮らしも最初こそ魅力あれ、後は下落。だからこそ、自身も不安を感じるばかり…何時までも、ママの元で眠りたい。

結婚披露宴への認識が違う

結婚披露宴かぁ。「何?」いや、今は何処でもキリスト教式。家族・身内他、友人、知人色々呼ぶと聞く。「むー、偉く大勢集まるのだなぁ」

昔はそーゆー事、無かったらしー。「へえ…、マジ?」結婚披露宴、誰呼ぶ?「えと…誰?」お前に聞いてる!

「そういわれても。予定ねーもん」へ?「何その反応」俺とするんじゃ。「ちょ、どーゆー事?」ほら、先日。飲み屋へ二人で行ったろ?

「あー、数日前ね」うむ、帰り道、べろべろに酔ったお前。俺、告白!結婚披露宴は何時?聞けば、今度調節しよ!

「えー、全然記憶に…」酷っ。「やり直さんかね」告白を?「うん」OK確実?「NO」うわっ、最悪。「だって!身に覚えが!」

はぁ。一世一代の思いで告白。受け入れられ、天国気分だった!「許せ。私、酒かっくらっちゃうと記憶無い。ほら、あるやろ?」糞が!

「酷っ!あんまりすぎぃ。つか結婚披露宴、そこまで話進んどった訳?」おう!「まさか…夜も供に?」勿論!「げぇっ、最悪」

イギリスカジノはさすがに遠い

イギリスカジノ、行きてー。「え?」ほら、船がホテルの上に、乗っかっとる所。「そんなのが…」二人で行かん?

「何処に?」えっと、イギリスカジノ「いや、場所…遠い?」ちょっとね。「抽象的やなぁ、国内っしょ?新幹線で大丈夫?」

無理かなぁ。「じゃ、飛行機?」空かい!「マジか、きつそう」大丈夫、二人なら何でも出来そう。「どっから、そーゆー根拠が」イギリスカジノはねぇ、シンガポールだよ!

「シンガ…、外国?」勿論。「えー、絶対無理じゃ」平気平気。ほら、新婚旅行で何れ訪れるから、下見っつー気分さ。

「下見?うーん、折角の話やけど、イギリスカジノはちょっと」嘘ぉ、折角のチャンスを。「そこまで?けど、二人おれば、別にどこだろうが」むっ、だよね!

「理解出来た?」YES!「ま、個人的に外国は、やっぱ結婚後って感じかなぁ」結婚後、旅行行く余裕あればいーけど。

「どーゆー事?」いや、色々二人とも多忙だもの。仕事辞めずじゃ不可能。「共働きじゃねーと、無理じゃん…」

センター北 美容室をめっちゃ絞り込む

「センター北 美容室ってさ、ビューティーで見た感じだと、店舗の9割がメンズ対応よ。大丈夫、君も行ける!今すぐGO!」

まだ何も言ってねーのに…。「分かるよ。前からセンター北 美容室へ行く事、念願だったと聞いてたから」ぐぬぬ、そこまで読まれるたぁ、流石。POINT利用はどう?

「へ?」ほら、ビューティーにはPOINTが。「えっと、大丈夫!センター北 美容室、結構対応…多め!」最寄駅3分以内、どう?「まだ19件HIT!」

畜生、じゃ駐車場!「車持ってねー筈、何故?」うるせー!「12件HIT!」くっやるな、センター北 美容室。てか凄っ、夜7時以降も受け付けOK。

「あー、残り4つに」やった、あと少しで全滅!「なに馬鹿を…」4席以下、小型サロン。「ちょ何、さっきまでと反する無理条件」えーやろ!

「2つ残った!」なっ…こーも、厳しい難問を沢山つけ、まだ対応可能とは、流石。着付け!「使わんものを何故?」

さっさとせい!「最後の一個よ」おぉ、そこにする!「どーゆー基準?本当理解不能」

お酒など滅多に飲まぬ方

ううん、嘘だわ。「不倫ねぇ。けど、みんなしてっから、多分」そう?私、信じられません。「貴女はまだ、世間に疎いから」

まぁ、世間知らずと?そりゃ、箱入り娘として育った身。だが、花嫁修業を終え、彼に嫁ぎ、はや半年。

色々と学んだ事は数多く、どれ程辛く険しきものか、それぐらい把握済み。「半年で愛が欠けてるわ」お恥ずかしき事。

でも私、精一杯御奉公、これ以上どうせよと。「あー。別に貴方が悪りぃ等、そーゆー事じゃ。でも本当なん?勘違いの可能性は?」ありませぬ。

「断言したね」ええ。だって我が主人、自分から自白すんだ。

「自白?」普段、お酒など滅多に飲まぬ方。でも先日、泥酔帰宅され、泣きながら私へ打ち明けた。嘘をつく事が、辛過ぎるそう。

「ふむ。で?」どう答えればよいか、答えに窮し、とりあえず介抱、寝かせつけ。「翌日聞いた?」すっかり記憶から、パア状態。「ふむ、そりゃ難儀な話」

表現がややひっかかるけど

「おう、おめぇか。何だ急に」いえ、物置小屋で何をされてるのかと。「はっ、見ての通り。山積みになったコレクションを、整理中さ」

へー。けど、わざわざ電気も付けず、真っ暗な中じゃ無くとも。「大丈夫。ほれ見ろ、日曜大工道具を片していた。覚えはねーぞ」

万が一手元狂い、怪我すれば、そう案じただけの事。「相変わらず心配性よなぁ。なあに、夕飯時までにゃ済む。お前は食事の支度をしておれ」

はあ。「む、これは…」発見?「いや、違った。はて?場所を間違えたか?」あら貴方、今度は書斎で?

「おう、表現がややひっかかるけど、まぁ良かろう」一体何を探される?「ちょっとね」教えれば、手伝いますよ。きっと力になれましょう。

「よほど気になっとるのか」ええ。「ったく世話焼きめ」困った時は、お互い様。

「話す事は出来ぬ」何故?「あれは、お前に見せちゃ…見せられぬ代物」一体何を隠す?